M&Aによる買収は、買い手側の企業にとって非常に有効な経営戦略となり得ます。内部では解決できない経営課題を解決するための手段であり、売り手側はもちろん、買い手側にもさまざまなメリットが生じます。では、ほかの経営戦略に比べて、M&Aには具体的にどのような魅力があるのでしょうか?
ここでは、M&Aによる買収が経営戦略として非常に有効な6つの理由をご紹介していきます。
企業によって抱えている経営課題はさまざまですが、中には内部で解決することが難しい経営課題もあるでしょう。豊富な資金があるからと言って、どのような問題でも簡単に解決できるわけではありません。例えば、
などは、簡単に解決できない問題と言えます。
企業内部で解決できない課題となると、外部の力を借りるしかありません。そこで、効果的な手段となるのがM&Aです。
M&Aによって企業を買収すると、ヒトやモノ、ノウハウなどを獲得することができます。対象企業に優秀な人材、魅力的な組織がある場合には、上記のような経営課題も一度に解決できるでしょう。
M&Aに対して、「敵対的買収」や「乗っ取り」などのマイナスイメージを持つ方は少なくありません。そのため、中には「周囲に悪い印象を与えてしまうのでは?」「取引先や顧客を失うのでは?」と不安に感じている経営者もいることでしょう。
しかし、特に中小企業のM&Aにおいては、敵対的買収や乗っ取りが主な目的とされるわけではありません。売り手側は後継者不足や資金不足を、買い手側は経営課題を解決する目的として、双方にメリットが生じるように成約するケースが多いのです。
したがって、ほかの企業を買収することによって、周囲に悪い影響を与えることを心配し過ぎる必要はありません。M&Aは「事業・企業を第三者へ友好的に承継できる手段」と言えるので、M&Aによって逆に良いイメージを与えられる可能性も十分に考えられます。
事業に必要な経営資源をそろえるには、長い時間がかかることもあります。例えば、
などは短期間でつくり上げることが難しいでしょう。
一方、M&Aでは短期間でこれらの経営資源をそろえられる可能性があります。一般的に、M&Aの成約までにかかる期間は3ヶ月~12ヶ月とされていますが、優秀な人材を育成する期間に比べると、この期間は短いと言えます。
つまり、M&Aは企業の成長にかかる時間を短縮させることができ、スピーディーに成長を目指せる経営戦略となり得ます。もちろん、ケースによっては将来的にかかるコストを大きく節約できる可能性もあるでしょう。
自社と異なる業界の企業を買収すれば、新しい事業へスムーズに参入することができます。優秀な人材やノウハウがあれば、1から情報収集をする必要もありませんし、すでに事業の基盤が固まっているので、リスクを抑えた形で参入することができるでしょう。
例えば、日本国内の企業が海外事業に目を向けた場合、海外市場の特性や法律、業界の力関係などを把握するまでには、多大な時間やコストを要することになります。そこで、すでにヒト・モノ・ノウハウがそろっている海外企業を買収すれば、短期間・低コストで体制を整えられる可能性があります。
「市場を拡大できる」という点も、買い手にとっては大きなメリットとなるでしょう。自社の市場と対象企業の市場が異なっているのであれば、対象企業を買収することで容易に市場を拡大することができます。
対象企業の取引先・顧客を引き継げる点も、M&Aの魅力と言えます。一般的に、企業が取引先・顧客をつくるためには宣伝が必要になりますが、すでに取引先・顧客がいる企業を買収すれば、その宣伝にかかる時間やコストを節約することにつながるでしょう。
一口にM&Aとは言っても、その方法はケースによってさまざまです。中小企業においては、株式譲渡・事業譲渡の2つが主流とされていますが、M&Aにはほかにも
などの方法があります。
M&Aはその方法によって得られるメリットが異なるので、目的に適した方法を選ぶことができれば、より大きなメリットを得られるでしょう。具体例を挙げると、自社の特定事業のみを強化したい場合には、対象企業の買収できる事業を選べる事業譲渡を選ぶことが望ましいと言えるでしょう。
M&Aが日本国内であまり浸透していない大きな要因としては、その特性が「誤解されている」事実が挙げられます。しかし、実際には売り手側・買い手側の双方にとって非常に効果的な経営戦略であり、経営を短期間で成長させる手段にもなり得ます。
ヒト・モノ・ノウハウなどの経営資源の獲得、市場や事業の拡大をスピーディーに実現したい経営者は、M&Aで他社を買収することも検討しながら今後の計画を立ててみましょう。
M&Aの目的.買い手側[M&Aの目的(買い手側)]
http://www.ipo-navi.com/pickup/m_a/outline/aim_buyer.html
M&A(企業買収)の特徴 | メリットデメリット.com
http://xn--9ckaldc9ld2ee.com/finance/ma.html
M&Aの手法,メリット,デメリット
http://www.tsukioka-1.com/4/4.html
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